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その日は,いつもより太陽光が強かった。 話によるとよくある太陽活動の活発化なのだそうだが,どうも俺はこの光は好きじゃない。 まあ,俺の属性が闇だから,というのも一因なのだが,光が強い日はあの時の事を思い出してしまうからなのかもしれない…。 星の間を駆けるものたち第一話俺は机の上に置いてある上からの指令書を見た。前回は本来俺たちの仕事ではない事まで人員不足とか何とかで押し付けられてしまったが,どうやら今回は普通の回収だけで済みそうだ。 え?俺は何者で何をやっているかって? そういえばまだ名乗ってもいなかったな。 俺の名前は今は門守 影月(かどもりのかげつき)と名乗っている。"今は"というのは俺たち天使や悪魔,神に属するものは自分で名前を付けてもいいし,誰かがつけてもいい,あまりはっきりとした存在ではないからだ。ちなみに俺は天使だ。ただ,冥界の門番をしている。 冥界の門番というとちょっと格好いいように聞こえるかもしれないが,要は死神だ。そう,門に入る順番を守らせる仕事をしている。 で,今は休憩時間だ。一日を6コマに分けて分担して任務についている。この1コマは地球時間で大体26時間ぐらいだ。あまりの休憩時間ではそれぞれ自由に使っているが,半分ぐらいは休んでいる。起きている時間は,大体… トントン と,説明している最中に誰かがドアをたたいている。 影月「なんだ?あいてるぞ。」 するとドアの向こうから同じ班の仲間が顔を出していった。 風月(かぜつき)「おい影月。いつものヤツが来てるぞ。」 影月「わかったすぐ行く。」 返事をしてから,いつもの服に着替えて外へ出る。そういえば,今日は約束をしていたな。まあ,約束といってもむこうが一方的に決めたような気がするんだが…。 外へ出るとヤツがいた。ヤツの名前はサキ。サキュバスの一人なんだそうだ。 昔からの付き合いで,いつも最後は俺が尻に敷かれてしまっている。まあ,悪いやつじゃない。が,無意識のうちに昔よく気絶させられた記憶がある。 サキ「遅かったわね。もしかして忘れてたとか?」 影月「まさか。上からの指令書をじっくり眺めてたところだ。」 サキ「ふーん。で,今回はどうなの?」 影月「いつも通りだ。ただ今回は,うちの班からだれか潜入を出さないといけないらしい。」 サキ「誰が行くの?」 影月「くじ引きで決める。」 サキ「へぇ。じゃあ,影月がいくかもしれないんだね?あっち行っても浮気したらだめよ。」 …そんな事言われなくてもしない。見つかったらなにされるかわからないからな。…こいつに。 サキ「聞こえてるわよ。影月v。」 ちなみに顔は笑っているが,声は笑っていない。 影月「さて,今日はどこへ行くんだ?」 サキはむっとした様子でこちらを見て,言った。 サキ「やっぱり忘れてたんじゃないの。カロンのブリッジストリートに新しくできた地球料理屋に連れてってやるってこの前言ってたじゃない。」 そういや,そういうことも言ったような気がするな。 影月「そうだったな。じゃあ行こうか。」 そういうと,サキはすっかり機嫌が良くなったようだ。 サキ「うん。」 しかし,そんなに手持ちのキャッシュ,あったかなぁ。非常に心配だ。いつものことを考えると…ああ恐ろしい。 そんな事を考えながら,俺たちはセントラルパーク通りにある宿舎から羽を広げてブリッジストリートの上を飛んでいく。 別に直接カロンまで飛んでいってもいいのだが,時間に余裕があるので,こっちから行く事にした。 デート自体はいつもとたいして変わらないものだったが,やはり,俺の財布は薄く,そして軽くなっていた。昔からサキは俺から搾り取れるものはほとんど取っていったような気がするが,しかし,給料前は痛い。 まあ,動かなければエネルギーは消費しないから仕事以外は動かなければ問題ないのだが,そういうわけにもいかない。まだ火星あたりなら外で日向ぼっこでもしていたら自然に回復していくんだけどなぁ。 しかし,今日は疲れた…。 次の時間まで,まだ地球時間にして約50時間あったので寝る事にした。 風月「そろそろ時間だぞ。今回はくじ引きをするんじゃなかったのかい?班長。」 影月「…そうだった。準備は?」 風月「すでにしてある,できてないのは影月だけだ。」 影月「わかった。すぐ行く。御苦労,副長。」 そう答えると,俺はすぐに黒魔道士のローブと死神の鎌を手に取り,廊下に出た。 いつも通り用件だけを手短に説明し,くじを全員で引いた。 影月「…というわけで,引いてもらったわけだが,風月,どれがあたりだ?」 風月「えーっと,今回の役割は,赤が正門,青が東門,黄が西門,緑が下界へ,そして白が潜入だ。今回の潜入期間は1ヶ月,主な任務は下界の偵察だ。」 各自,自分の引いた色を確認する。もちろん,俺もだ。俺が引いたのは…緑だ。 影月「白は俺のところへ集まってくれ。今回の潜入の説明をする。緑は,降りる準備をしてくれ。あとは各自持ち場に就け。」 そう言ってから指令書の通り班員に説明し俺は降りる準備をした。 (c)20010820-20010822 Yuel Y. Yossy |
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